引用:
「廃業を考えている設計事務所も多いですよ」
最近良く聞くフレーズだ。
どういったところで聞くかというと、建築確認検査機関の職員からなのである。
6/20の改正建築基準法の施行から、確認検査業務はどこも大混乱。
写真は、8月の初めに横浜市の建築確認申請の窓口に行った際の様子。
電話をしてもまったく通じないので横浜市に行ってみると、カウンターは全て埋まり職員総出で対応している。手前に座っているのは建築の設計者。
フロアでは、電話は鳴りっぱなし。電話に出る職員は1人もいないのである。
私に対応した職員は「日中は、窓口の対応。本来の確認審査業務は夜6時以降終電まで。」と疲れた様子。
電話を掛けても通じないわけだ。
■確認検査機関で実際に聞いた話
・適合性判定(今改正の最大の改正点、いわゆる「ピアチェック」を行うこと)に回ったものは1件もない。(8/3横浜市)→施行後1月以上たっているのに。
・適合性判定に回ったものは1件もない(8/30東京23区)
・適合性判定に回ったものは1件もない(8/21都内民間検査機関)
・申請されたものの内9割を受け付けなかったというのは本当(8/6横浜市)
・横浜市が適合性判定を委託する民間検査機関では8割を差し戻している(8/8横浜市)
・この2ヶ月建物の着工はまったくない状態。GNPに影響が出てくるだろう(8/21都内民間検査機関)
・国交省に文句を言ったほうがいいですよ(8/21都内民間検査機関)
・もうやめたいという設計事務所の方も多いですよ(8/21都内民間検査機関)
・11月まで受付はできない(8/6都内民間検査機関)
■まったくひどい状態
なぜこんなことになったのか、実務を理解しない国交省が原因。
その不手際の整合性をとるために、建築の設計者が異常なほど苦労をしているのである。本来もっともっと時間を掛けるべきところに時間が掛けられず、申請を通すことの作業ばかりを繰り返さざるを得ないのが現状である。
その結果、ある程度の規模の建物の着工がこの2ヶ月ぱったり止まってしまったのだ。
このままの状況だと
・廃業する設計者が出るばかりか、
・事業主の計画が大きく狂って業績悪化に陥る事業者が出たり
・建設業者、メーカーの受注が減る
事などが考えられ、経済への影響が心配である。
今回の姉歯の耐震偽装事件に端を発した問題に対して、行政(特に国)は厳しくするだけのやりっぱなしの解決ではなく「発注者の利益」「設計の実務」など全体を見回した解決をしてほしい。
混乱の現場写真は・・・・・・・
http://plaza.rakuten.co.jp/watashi1/diary/200708300000
7月16件前年の3%/法改正あおり受け
引用:
県内の二〇〇七年七月建築確認申請数が十六件にとどまり、前年同月比97%減になっていることが十三日、沖縄タイムス社の調べで分かった。国土交通省による改正建築基準法の構造計算関連基準告示が遅れ、構造計算ソフト製作が間に合わずに設計実務や審査が滞っていることが最大の要因だ。建築確認手続きに入れなければ、一定規模以上の建築工事は着工できない。このままの状態が続けば、数カ月後には県内で大部分の建築工事が始められない恐れもあり、建設業界には不安が広がっている。
県内で建築確認検査ができるのは、建築主事を置く県と那覇市など五市、そして建築確認検査員のいる沖縄建築確認検査センター、県建設技術センターの計八機関だ。
八機関の七月の申請件数総数は、前年同月比四百九十八件減少した。改正建築基準法施行直前の六月は五百九十一件と同五十五件増加しており、県建築指導課は、法施行をにらんだ「駆け込み申請」だとみている。
背景には、国が構造計算の新基準を示したのが法施行直前になったことがある。そのため、構造計算プログラム開発業者のソフト製作は大幅に遅れ、現在でも国認定ソフトはない。設計事務所は申請を手控え、本来は認定ソフトを使って確認作業を行う検査側の事務も滞っているのが現状だ。
いったん申請が受理されれば、誤字・脱字以外の修正は認められず、県内の建築士は「申請が突き返されたら設計事務所の信用にもかかわる」と説明する。また、変更の場合は工事途中でも再申請が必要となり、手数料など申請者の費用負担も増えるため、設計事務所は認定ソフトがない段階での申請には慎重にならざるを得ない。
八機関は当面の対策として、施行以降十二月までは軽微な修正などが可能な事前審査を受け付けている。事前審査件数は、今月十日現在ですでに二百七十件余を数え、本申請移行時の事務処理での混乱も懸念される。
県建設業協会(呉屋守将会長)は、建築確認の遅延による着工遅れなどを懸念。十三日の理事会で、国など関係機関に善処を求める要請文を送付することを決めた。
◇ ◇ ◇
建設業界、大揺れ/新基準で作業量倍 設計変更も難しく
引用:
「手計算でやれというのか」「工期に間に合わない」―。一定の高さ以上の建物に「構造計算適合性判定(ピアチェック)」を義務付けるなど、制度が「厳格化」された改正建築基準法が六月二十日に施行されたものの、国土交通省による法制度の整備や周知が遅れ、県内の建設業界は大混乱に陥っている。
国交省による技術基準の告示の遅れにより、設計者と確認検査機関が業務のガイドラインにする「構造関係技術基準解説書」の発行や設計士が使用する各メーカーの構造計算プログラムソフトの発売が遅れるなど、制度が「現場」に浸透し切れていない。
県内の構造計算専門の設計士は「新基準ではただでさえ申請書類が増えて、作業量は従来の二倍以上。計算ソフトや解説書が出てこないと、法律をはっきり解釈できない」と嘆く。
また、改正法では建築確認申請時の誤字や脱字以外の設計書の差し替えを認めない。基準に合わない場合や、工事の途中で設計変更があれば再申請となり、その都度確認手数料が発生する。
詳しくは・・・・・・・
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200708141300_01.html





















